曹洞宗 香積寺|埼玉県加須市

曹洞宗 香積寺

曹洞宗そうとうしゅう

永 喜山 香 積 寺えいきざんこうちゃくじ

創建 天正十六年(戊子)・一五八八年

(c)2014 Photo By:田中 祥平

香積寺について

一. 創建の歴史

 香積寺創建の時は、戦国の覇者である豊臣秀吉が活躍した時代(1537-98年)に遡る。

1590年(天正18年)7月、秀吉は5代100年間に渡り関東を支配してきた後北条氏を22万もの大軍を動員して滅ぼした。

同年8月、徳川家康(1542-1616年)は徳川譜代家臣たちと供に関東(伊豆、相模、武蔵、上野、下野)に移封された。

 そのうちの1人、開基設楽貞清が徳川家の旗本として武蔵国埼玉郡に采地(礼羽、加須、馬内、戸崎、名倉の五カ村)を与えられ、1592年(文禄元年)に江戸設楽宗家の菩提寺として馬内邑に香積寺を創建した。

 しかし、近年発見された15世道臨宏宗が開山の経緯を編纂した文書『香積開山行業記』によると、1575年(天正3年)の冬には香積寺の前身、補陀堂(観音堂)があり、そこに住する開山紹雲晃隆のもとへ1577年(天正5年)の春以降に設楽貞通(貞清の父)が訪れ、亡父の貞重の遺産を寄進して堂舎が整備された。

また、道臨の弟子である磊懐磊宗らいかいらいしゅうが1862年(文久2年)4月21日に記した跋文ばつぶんに「開創此山十萬日」とあることから、10万日を遡り開創された時期を計算すると、創建を天正16年(戊子つちのえね)・1588年と推定できる。

二. 加須市指定文化財

香積寺本尊「木造釈迦如来像」。昭和31年4月加須市有形文化財に指定。文禄年間(桃山時代)の作。

江戸設楽宗家累代の墓。昭和31年4月加須市指定史跡。

開基設楽貞清の父・貞重像。

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2025-01-18 20:18:40
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