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香積寺創建の時は、戦国の覇者である豊臣秀吉が活躍した時代(1537-98年)に遡る。
1590年(天正18年)7月、秀吉は5代100年間に渡り関東を支配してきた後北条氏を22万もの大軍を動員して滅ぼした。
同年8月、徳川家康(1542-1616年)は徳川譜代家臣たちと供に関東(伊豆、相模、武蔵、上野、下野)に移封された。
そのうちの1人、開基設楽貞清が徳川家の旗本として武蔵国埼玉郡に采地(礼羽、加須、馬内、戸崎、名倉の五カ村)を与えられ、1592年(文禄元年)に江戸設楽宗家の菩提寺として馬内邑に香積寺を創建した。
しかし、近年発見された15世道臨宏宗が開山の経緯を編纂した文書『香積開山行業記』によると、1575年(天正3年)の冬には香積寺の前身、補陀堂(観音堂)があり、そこに住する開山紹雲晃隆のもとへ1577年(天正5年)の春以降に設楽貞通(貞清の父)が訪れ、亡父の貞重の遺産を寄進して堂舎が整備された。
また、道臨の弟子である磊懐磊宗が1862年(文久2年)4月21日に記した跋文に「開創此山十萬日」とあることから、10万日を遡り開創された時期を計算すると、創建を天正16年(戊子)・1588年と推定できる。
香積寺本尊「木造釈迦如来像」。昭和31年4月加須市有形文化財に指定。文禄年間(桃山時代)の作。
江戸設楽宗家累代の墓。昭和31年4月加須市指定史跡。
開基設楽貞清の父・貞重像。
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